生ですら食べられる、美味しいツムラ本店の合鴨・河内鴨(かわちがも)

こんにちは、「すしログ」を運営している、HN「辣油は飲み物」です。

すしログ 〜The Encyclopedia of Sushi〜

好き嫌い無し、世界を食べ歩いて作る!がポリシーです。

 

鴨には2つの対極的な問題があると思います。

1つ、鴨が苦手な人にとっては「鴨の匂いがダメ」と言う問題。

1つ、鴨好きな人にとっては「冬以外も美味しい鴨を食べたい」と言う問題。

全くもって逆の問題ですね。

ただ、実は前者の問題は容易に解決できます。

むしろ後者の問題の方が難しいと思います。

しかし、両者の問題を同時に解決してくれるのが、大阪にあるツムラ本店さんの河内鴨です。

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鴨嫌いが多い理由、合鴨と真鴨の違い、そしてツムラ本店さんとは?

鴨に苦手意識を持つ人たちと話した結果、理由はすぐに分かりました。

それは即ち、「臭い」「硬い」と言う要素。

しかし、鴨好きの自分には、「臭い」「硬い」=「美味しくない」と言われる鴨が何であるか容易に分かりました。

人々に苦手意識を植え付ける犯人は、冠婚葬祭の折り詰めやお座敷会席に登場する、冷え切った合鴨なのではないでしょうか?

しっかりと火を入れて、薄味で、冷たくなった鴨ロース…

ボソボソしていて旨味が無く、脂はクドく、血っぽくて臭いアレです。

鴨は本来ならば、しっとりしていて気持ちの良い弾力があり、ジューシィで脂が旨く、爽快な野趣ある香りを楽しめるもの

皆が初めから美味しい鴨を食べていれば、こんな事にはならないのに…

 

しかし!苦手意識がある人でも、すぐに印象が変わる美味しい鴨がいます。

それは、大阪のツムラ本店さんが育てる【河内鴨(かわちがも)】。

苦手意識を持つ皆様に、鴨の魅力を伝えてくれる合鴨です。

僕は2016年に広島県福山の蕎麦店Sarrasin(サラザン)と言うお店で頂いて、味の良さを実感しました。

そして、「これならば鴨嫌いな人でも食べられるはず!」と思ったものです。

 

その後、念願の大阪府松原市のツムラ本店さんを訪れました。

ちなみに、「合鴨」とは何かご存知でしょうか?

「合鴨」とは真鴨を交配して家畜化した「アヒル」を指します。

天然の「ジビエ」と言われる鴨は真鴨で、畜産している交配種の鴨が「合鴨」となります。

真鴨は純血種(の野生)で、合鴨は交配種(の家畜)です。

そして、実は「合鴨」と言う名称の原点は、こちらツムラ本店さんです。

 

ツムラ本店さんは現在5代目が営んでおられるのですが、曾祖父(つまり2代目)の方が明治2年(1869年頃)に「合鴨」と言う呼称を広められたそうです。

大阪松原の鴨の歴史は古く、安土桃山時代には豊臣秀吉が愛した事で有名です。

もともと鴨で有名な近江(滋賀県)長浜に居城を持っていた秀吉は、大坂城に移った後も鴨を好んで食べました。

そのため、肥沃な湿地帯のある松原で畜産を奨励したそうです。

話が逸れてしまいそうなので軌道修正しますと、安土桃山時代まで遡る鴨の名産地、松原ですが、現存する生産者はツムラ本店さんのみとなっています。

ツムラ本店さんも飼育場は奈良に持ち、7,000坪もの広大な土地で丹精込めて育てておられます。

 

ツムラ本店さんの鴨肉は「生でも食べられる」事を売りとされています。

餌は無農薬・遺伝子組み換えフリーの物を使用し、抗生物質は不使用。

一般的には孵化して平均50~60日で出荷されるところ、75日飼育飼育されています。

品質を維持するため出荷店舗を限定している点も特徴となり、使用できるお店は順番待ちの状態と言われます。

ツムラ本店さんの【河内鴨(かわちがも)】の美味しさ

僕は東京からお伺いしたので折角だから…とロースを1.2キロほど購入しました。

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届いた時は本当に嬉しかったです。

とても綺麗な肉で、見るからに美味しそうでしたので。

そこで、幾つかの調理法を試みて頂きました。

調理法は、生、焼き、鍋、ナレズシ(発酵)です。

 

全般的に感じた魅力としては、しっとりした身質、上品な香り、確かな旨味です。

鴨の魅力は血の酸味と香りですが、これが上品。

「におい」を「キリッとした香り」として楽しませてくれるので、鴨を「臭い」と思っている人は大きくイメージを変える事になります。

 

生で頂いた写真については冒頭の織部緑釉のお皿のものです。

再仕込み醤油で頂きました。

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焼き

御狩場焼をイメージして焼き上げ、山椒で頂きました。

美味しい鴨であっても火を通しすぎないのが美味しく食べるコツですね。

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鉄板の美味しさ!大ぶりではないものの何とか芹を入手して使いました(笑)

鴨はネギとの相性も抜群ですが、鍋の場合、やっぱり芹と頂きたくなります。

ちなみに、鴨が河内長野なので、七味は堺のやまつ辻田さんのものを合わせました。

格別です。

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ナレズシ

これは丁度『ハーブ中華・発酵中華・スパイス中華』と言う本を入手したので試みてみました。

生でも美味しい鴨が、発酵によってどうなるのだろうか?と。

セイロで60分蒸したもち米を用いて乳酸発酵を促し、ディルや唐辛子などと漬けること12日。

発酵が進んだ後は、セイロで45分間蒸した後、香味油で高温で炒めてから、トマトと共に炒め煮にしました。

上品な美味しさが活きたナレズシに仕上がり、大変満足しました。

【河内鴨】をナレズシにした人間は、プロも含めて僕だけだと思います(笑)

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鴨肉弁当

火入れと味付けさえ上手く行えば、冷めても美味しく頂けます!

 

鴨好きな方はもちろん、鴨に苦手意識を持つ方も試してみては如何でしょうか?

本来ならば鴨は本当に美味しく、他の肉に無い魅力があるものですよ。

 

【ツムラ本店さんECサイト(食べチョク)】

【河内鴨】ツムラ本店

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