紹介制の予約困難店の味を自宅で再現!『アンドシノワーズ』のインドシナ料理

こんにちは、18歳の頃からレシピ本に100万円以上使っている、すしログ(f:id:edomae-sushi:20201002142555p:plain@sushilog01)です。

さて、今回ご紹介するのは「ありそうでなかった、斬新な東南アジア料理本」です。

ここ20年くらいでタイ料理を始めとする東南アジア料理って、ホント日本に普及しましたよね。

しかし、普及したと言っても、「アンドシノワーズ」のように「フランス領インドシナ」のくくりで料理を提供するお店は、他にありません!

首都圏にお住いの方以外、あまり知られていないお店かもしれませんが、それ故に地方在住でエスニック料理好きな方には是非ともお手に取って頂きたい一冊です。

フランス領インドシナ(インドシナ連邦)とは、現在のラオス、ベトナム、カンボジア。

これらの国々の料理を同一の視点で編集することにより、それぞれ単体の国で編むのとは異なる、独特の魅力を生み出しています。

ですので、今回出版された初のレシピ本は、東南アジア好き、発酵料理好きならば必携とも言える一冊です。

ちなみに、装丁・構成が非常に美しいので、料理を作らない人でも読んでいて楽しい本に仕上げられています。

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『アンドシノワーズ』の魅力ポイント

【魅力ポイント】

  • 他の東南アジア料理本には(勿論WEBにも)無いレシピ多数
  • 繊細なセンスに基づく巧みなアレンジ
  • 御料理のみならず世界観を感じさせる写真や装丁

【この本がピッタリな方】

  • 東南アジア&東南アジア料理好き
  • 発酵料理好き
  • コロナ後に、東南アジア旅行に行きたい人

『アンドシノワーズ』のご紹介

読者の方はラオス、ベトナム、カンボジアには行かれたことがあるでしょうか?

僕は全て訪問したことがあるので、それ故にこの本の凄さ、「アンドシノワーズ」と言うユニットの面白さを実感します。

今や完全に別々の国となっている3国の料理を、統一感のある世界観に落とし込むことが出来るなんて!

しかも、インドシナの消滅は1954年にまで遡るので、ノスタルジックな風味をスパイスとして用いながら「料理」と「世界観」を両立させるとは、絶妙なセンスだと実感します。

紹介されている料理は現地の家庭や食堂の「匂い」を感じさせる、良い意味で「生々しい」ものが多いです。

ページをめくって写真を眺めていると、料理の香りが立ち上がってくるかのようなんですよね。

御料理にハーブや発酵調味料が多用されているのも一因かもしれません。

しかし、主要因はやっぱり「世界観」なんだろうなあと感じます。

「アンドシノワーズ」のお二人(園健さん、田中あずささん)が現地で感じて切り取った空気が本を通して流れていて、困ったことに、実にお腹が空いてしまいます。

美味しそうな香りを放つ御料理が多く、いかにもご飯と合う御料理ばかりで…

本当に困った本だと感じます。



『アンドシノワーズ』から御料理をご紹介

蟹のタマリンド炒め

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夏が旬のワタリガニの時期に刊行されたので、真っ先に選んで作りました。

中々ハードルの高い料理ですが、味は抜群!

大変魅力的な調理法で、別途作るチリソースも美味しいです。

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カニは油でじっくり揚げるので、殻もバリバリ頂けるのが東南アジアらしいです。

 

豚肉と川エビの炒め煮

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【蟹のタマリンド炒め】に比べると格段に楽な料理です(笑)

しかも、川エビが入手できなかったので、干し海老で代用しました。

たっぷりと使用すれば十分雰囲気が出るので、簡単に作れます。

エビと豚肉を合わせる発想が魅力的ですよね。

調味料も魚醤を使うので、コクが強い炒めものです。

ともにこっくりとした味が楽しめ、ご飯との相性が抜群です。

ご飯は是非ともジャスミンライスを使用されてください。

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お店で頂いた【白身魚のラープ】もとても美味しかったのでハーブが手に入った時に作りたいと思います。

その他、蒸し物や蒸し焼き系の御料理も魅力的なので、食材を仕入れては作ってみたいと思います。

なにせページをめくっていると美味しそうなので。


まとめの一言!

きっと今後も唯一無二な、個性派東南アジア料理レシピ本!

書籍の情報

書名:アンドシノワーズ

副題:旧フランス領インドシナ料理

著者・編集:園 健、田中 あずさ

出版社:柴田書店

発行:2020年7月

頁:128ページ

本体価格:2,200円

レシピ数:46

【目次】

寄稿① それは村の煮炊き所のように。ツレヅレハナコ
印度支那の食 おもてとうら 園 健
インドシナらしさについて 田中あずさ
地理で見る 旧フランス領インドシナの食文化
アンドシノワーズの食材・調味料 一覧

山の章:山岳地帯ならではの料理
1:青唐辛子とにんにくのディップ
2:白いきのこの和えもの
3:焼きトマトのディップ
4:たけのこと豚肉の包み蒸し
5:山のスープ
6:根菜ハーブともち米のスープ
7:白身魚と焼トマトのスープ
8:豚肉のラープ
9:レモングラスのファルス
10:蒸し野菜と生姜の和えもの
11:鹿肉のレモングラス炒め
12:豚肉と香草の腸詰め
13:魚の香草揚げ
14:もち米

湖沼・川の章:湖沼や川の周辺地域の料理
15:白身魚のラープ
16:魚卵と根菜ハーブのディップ
17:白身魚とプラホックのそぼろ煮
18:川魚の素揚げ 若いタマリンド添え
19:鯉と豚肉のココナツジュース煮
20:若いバナナと巻貝の煮もの
21:川魚の素焼き 熟したタマリンド添え

海の章:沿岸地域ならではの料理
22:魚のパイナップル炒め煮
23:魚の素揚げ 醗酵大豆だれ
24:巻貝のココナツ煮
25:蟹のタマリンド炒め

平野部の章:水田地帯や平野部の料理
26:白身魚の香草蒸し
27:蒸し野菜と二種のたれ
28:巻貝と豚肉の蒸しもの
29:バナナのつぼみと鶏の蒸しもの
30:蒸しプラホック ライム風味
31:焼きプラホック
32:鶏の香草グリル
33:アヒル卵と瓜の炒め
34:鶏肉と生姜の炒め煮
35:ささげ豆のクルーン炒め
36:豚肉のクルーン炒め
37:空心菜とクルーンのスープ
38:豚肉と川エビの炒め煮
39:蓮の茎と豚肉の炒め
40:バナナのつぼみと鶏肉のスープ
41:アヒル卵とプラホックの蒸しもの
42:茄子と豚肉の炒め煮
43:旧正月の茹でちまき
44:牛肉とパイナップルの煮込み
45:ナマズとクルーンの蒸しもの
46:アヒルの腐乳ロースト

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